POEMS DE TEX.

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思い込み -5 2009年11月09日(Mon)
「これスゲーいいじゃん!」
「やっぱヘッドフォンだぜ!」
「ヘッドフォン最高!」
「へー、これノリピーに貰ったの?」
「ウホー!ロリスト最高!」
「いやーベッチンはイヤフォンとかヘッドフォンの出会いに恵まれてんなあ!」


テキサス達はその日ライブ・ハウスに居たんだ。


そのライブ・ハウスはライブ・スペースとバー・ラウンジのお互いのスペースが、防音の鉄扉によってキッチリと隔絶されてるライブ・ハウスなんだ
その日、2番目に出演してたバンドはテキサスのお目当てのバンドじゃなかったがとりあえずフロアで見てたぜ。
お目当てのバンドじゃなくて知ってるバンドでもないけど、面白いバンドだったらどうしよう
面白いバンドなのに見ないでいたら損しちまう
俺だけ損しちまう
俺だけ損しちまうのはごめんだぜ!
って感じで知らないバンドを見てた


そのバンドのステージが終わってライブ・スペースから扉を開けて出てきたテキサスはヘッド・フォンを装着してたが、それはその2バンド目のバンドへの非難の為の示威行為じゃないぜ

あの時テキサスは、ただ純粋にベッチンのヘッドフォンを試聴していただけだ
あの時、バンドが生演奏を終えたタイミングでヘッドフォンを装着しながらバー・スペースに出てきたテキサスは、「純粋試聴者」であり「完全聴人」であった。「平成完全聴人」であった。



ヘッドフォンからはザ・ローリング・ストーンズが流れていた
そして冒頭のようにヘッドフォン賛嘆をベッチンに連呼した


「サイコーだぜ!」
「やっぱヘッドフォンだね」
「ウホー!ロリスト(ザ・ローリング・ストーンズ)最高!」
「これノリピーに貰ったの?スゲーいいじゃん!」

テキサスは興奮にまかせ賛嘆した

すると傍らにいた川井さんが
「あ、このヘッドフォン俺のに似てる!俺のに似てる!」
って言ってきた。

ああその川井さんのヘッドフォンならテキサスも試聴したことがあるぜ

アレはそう、ベッチンのかつての愛蔵品、ビクター・プラシーボ・イヤフォンを手にした時だ。
あの時はまだプラシーボ・イヤフォンの定価とか知らなくて、テキサスとベッチンと川井さんの家でプラシーボ・イヤフォンを試聴して、このイヤフォンはショボイと3人で断じ、その流れでアイポッドの純正イヤフォンを聞き比べしたりして、そんで川井さんちにあったヘッドフォンも聞いてみようってなって聞いてみたんだ。
川井さんちのヘッドフォンは段違いで良かった。

1万円するヤツで、川井さんがレコーディング用にとイロイロと下調べして買ったヤツって言ってたから、ナルホドそれじゃあいい音のハズだとテキサスも納得だ


川井さんはその自分のヘッドフォンと似てるって言ってる

「俺のに似てんなあ、なんか型が違うかな?」

とか言ってる

テキサスはナルホド、あの川井さんのサイコーヘッドフォンと型違いか。じゃあいい音するワケだよと心から納得した


テキサス確信した。
川井さんが下調べして買ったヤツに間違いはないという新たなプラシーボを獲得した。

なんの因果か、あのビクターのプラシーボ・イヤフォンの幻惑から解き放たれた気がしたぜ
例えるならビートルズのアルバム、レット・イット・ビー・ネイキッドを聞いたリンゴ(だかジョージだかポール)が「靄が晴れたようだ」と言ったとか言わなかったかというように。


テキサスは確信している。
川井さんがこだわったヘッドフォンに間違いはない。
もう、あのプラシーボ・イヤフォンの幻想や値段的神話の時代は去った。


惜別では、無い。
決別の時だ。


スゲー良かったじゃねえかベッチン!!
だからテキサスはベッチンに言ってやったんだよ

「このヘッドフォン、あのイヤフォンの100倍はいいぜ」

って。


(つづく)


思い込み -4 2009年11月07日(Sat)
※前回までの粗筋

モッさんは、2ドライバのバランスドアーマチュアーが備わったイヤフォンを破格値で手に入れた!

2ドライバのバランスドアーマチュアーといやあお前、テネシーのパブあたりじゃ…

「…いつまでもイヤフォンを、所詮は付属品とかアクセサリーだとかって思ってるから、イヤフォンに1万円払えないんだよ。昔はオレもそうだったぜ。しかしお前さん、まだわかってねえみてえだな。今は1万円払えば、2ドライバのバランスドアーマチュアーが手に入る時代なんだぜ?」

ジョージ・ディッケルの職人達が酔うと、いつもこの話題に花が咲くってハナシだぜ

ウィスキー繋がりで言やあ、ロシアのウィスキー級原子力潜水艦が座礁した事件があったろう?

‘ウィスキー・オン・ザ・ロック'

あの潜水艦の乗組員も言ってたぜ…

「事件が起こる前に私は確かに見ました。見たと言うか、感じたのです。深海1000メートルの真の闇が広がる極限の世界で、見えるはずのない、そもそも存在するワケがない2ドライバのバランスドアーマチュアーを見たのです。」



オーロラ観測を50年続けてる爺さんがフィンランドにいる。
彼はアマチュアの観測者だが、愛情と情熱と緻密さと時間をめいいっぱい注いで母国の冬の空を見上げ続けている

「俺はもうジジイだからな。細かいことは解らねえ。地球温暖化だかなんかわからんがね、ひとつはっきり覚えているよ。あれは2年前の今日だよ。あの日からさ。オーロラの代わりに2ドライバのバランスドアーマチュアーが出てくる様になったのは。」


そんな世界に生きる無名にしてあらゆる人々の各々が抱える2ドライバのバランスドアーマチュアーへの思いが、交錯する中、ベッチン所有のプラシーボに塗れた自慢のビクター・ウッディー・イヤフォンは壊れたのだった。
しかし、壊れた2〜3日後に登場したベッチンの首には有り得るハズのないヘッド・フォンが!?

いったいこれはどういうことなのか?




「…どうしたのそのヘッドフォン!?」

テキサスは直ぐさま問い質した。

結果理由は明快だったぜ

ベッチンがお付き合いしている彼女であるところのノリピーから譲り受けたそうだ。

プラシーボ満載で愛着に溢れたイヤフォンを失ったベッチンに温情を傾け、彼女が使わなくなったヘッドフォンを差し上げたという話は、ナルホドそうゆーことか。わかりやすいハナシじゃねえか。すぐ納得できるよ。

「ちょっと聴かせてくんねえ!?」

と、早速聴かせて貰った。


人を羨むことについて近隣では誰よりも長けてるテキサスは直ちに羨ましくなったぜ

「イヤー、やっぱヘッド・フォンはいいなあ!こりゃいい音してるよ」

テキサスは内心では猛り狂っている嫉妬心を抑えこみながら、まずはこのヘッド・フォンを賛嘆した。


(つづく)


思い込み -3 2009年11月05日(Thu)
このイヤフォンのハナシについて

『続きはまだか!

-最近9400円のイヤフォンを買った男より』

というメールをある方から頂戴したから続きを書くぜ


で、テキサスはそいつには聞いてやったんだよ。
なんのイヤフォンを買ったのかって。

そしたら

『AppleがiPod用に出してるin ear headphone with remote and mic とかなんとかいう感じのやつ。
"2ドライバのバランスドアーマチュアーとしては破格値"という評判の抜群のプラシーボスペックだぜ!』

って返信がきた


いいなあ、ちくしょう、このメールをくれた人が自分でも言ってるけど最高のプラシーボ・スペックを備えてるじゃねえか

まずはやはりなにより冒頭のAppleがiPod用に出してるイヤフォンってのが堪らなくいい。
アップルのiPod用だぜ?

iPod専用だぜ?だからそれで他のプレイヤーで聴いたらダメなんだ
南無ポッド専用の南無イヤーってことだね

テキサスは南無ポッドするのにオーディオ・テクニカのイヤフォンで聴いてるから、仏式の葬式に数珠じゃなくてロザリオ持ってっちゃった感じだぜ

いいなあ、南無イヤフォン。


そして
"2ドライバのバランスドアーマチュアーとしては破格値"

と、この売り文句。

2ドライバのバランスドアーマチュアーがいったいぜんたいいかなるモノなのかテキサスには皆目見当が付かないが、とにかく2ドライバのバランスドアーマチュアーとしては、当代切っての破・格・値。
破格値っつーぐらいだから価格破壊ってことだろう?
それで9400円だぜ?

超高級品じゃん。

9400枚もの一円玉を吐き出したら、タイガイのモノが手に入るだろうよ
例えばアジア。9400円を持ってアフガニスタン、イエメン、カンボジア、ネパール、バングラデシュ、東ティモール、ブータン、ミャンマー、モルディブ、ラオス、あと中国とかの奥地らへんへ行ってごらん

アフリカではそうアンゴラ、ウガンダ、エチオピア、ガンビア 、ギニア、コモロ、コンゴ民主共和国、サントメ・プリンシペ、ザンビア、シエラレオネ、ジブチ、スーダン、赤道ギニア、セネガル、ソマリア、タンザニア、チャド、中央アフリカ、トーゴ、ニジェール、ブルキナファソ、ブルンジ、ベナン、マダガスカル、マラウイ、マリ、モザンビーク、リベリア 、ルワンダ、レソト、あとアフリカの他のとことか行ってごらん

オセアニアではキリバス、サモア 、ソロモン諸島、ツバル、ヌアツとか行ってごらん

これらのところに9400円持って行ってごらん
たぶん2ドライバのバランスドアーマチュアーよりも凄いモノが手に入るぜ

例えば家とか買えるぜ


でもテキサスの自慢のイヤフォンは7000円だから間違いなくバランス・ド・アーマー・チュアーズじゃないな。

ましてや2ドライバーじゃねえから家は買えないかもしれない。

でも、テキサスは満足してるぜ
満足する落とし所のプラシーボを得る金額設定が7000円だったから7000円のイヤフォンを買ったのだから。


要は全てに於いてプラシーボだとかを用い本人が満足感が得られればそれでよろしい。
機能の効果やこだわりやなんやなんてのはどうでもよろしい。 アナログ派?デジタル派?はたまたライブ派?
どっちでもなんだってよろしい。

なぜなら人間の活動なんてもんは、いいか、文明なんてもんはな、結局のところ死の恐怖に対抗して構築されたに過ぎないからだ

ましてや文化なんてもんは、文明によって死の恐怖からほんの一瞬解き放たれて出来た余暇の暇潰しでしかない


なんでもよろしかろう

なんでもよろしかろう


イヤフォンなんてなんでもよろしかろう


(つづく)


思い込み -2 2009年11月02日(Mon)
その時テキサスは既に酔っ払っていた

だから遅れて入ってきたベッチンのその姿を認めたときに、ベッチンの体から迸しっていたある種の神々しさというものは、テキサスの体内のアルコールがその様に大袈裟に見させたと言えるかもしれない

しかしベッチンは、たしかに輝いて見えた

なぜだかはその首元を見れば一目瞭然だったぜ

彼の首元にはヘッドフォンが誇らしげ且つ得意げに引っ掛かっていたからだ



つい2〜3日前に、ベッチン自慢の14800円のビクターのウッドウッドしい高級イヤフォンが壊れ、こと音楽試聴ライフついては傷心の極みだったハズのベッチンが、今テキサスの目の前で首にヘッドフォンを誇らしげ且つ得意げに引っ掛け登場した。

人がなぜ、対象に神々しさを覚えるかといえばそこに常識では推量しえないナニかを感じるからであり、この場合テキサスがなぜベッチンに神秘性を認めたかといえば昨今のベッチンの日常を鑑みた時、ベッチンがこの短いスパンでヘッドフォンを入手するのは不可能でそんなワケないと思っていたからだ彼のカネ的なアレの事情とかで失礼ながら

そのヘッドフォンから伸びてポケットに繋がるカール・コードに高圧的なプレッシャーを感じた。
瞬間的にテキサスは、そのカール・コードがランボーとかが戦場で袈裟掛けで装備してる帯状の弾倉と重なって見えたぜ


正に重厚な装備を手に入れたベッチンがそこにいた


「どうしたのそのヘッドフォン!?」

テキサスは間髪入れずに問い質した

(つづく)


中道 2009年11月01日(Sun)
昔からサイコーって言葉を使うのは嫌い、キライっつーか苦手だったが、なんにつけても、サイコーとかサイキョーとか、唯一とか、あまり思わなくなってきたぜ

つーか重要じゃなくなってきた


これは純化してきてるのかな

それともややこしくなってるのかな

老化かな?進化かな?



明日は立川でバーベキュー

今年二度目のバーベキュー

人生で二度目のバーベキュー



バーベキュー、サイコー。